古いお風呂のリフォーム。費用や注意点について
古いお風呂は設備が使いづらかったり、寒くて冬場は入るのが億劫という方も多いことでしょう。それだけではなく、古いお風呂にはさまざまな危険があります。タイル張りの在来工法でつくられたものや、20年以上経っていて老朽化しているお風呂はぜひリフォームを検討してください。
この記事では、そんな古いお風呂のリフォームについておすすめの施工内容や費用、注意点をご紹介します。
早めにリフォームしたい!古いお風呂の危険について
では、古いお風呂にはどのようなリスクがあるのでしょうか。
まず、安全面。古いお風呂だと、入り口に段差があったり、タイル地で滑りやすかったり、転倒のリスクが少なくありません。特に筋力が衰えた高齢者の方は、重大な怪我につながる恐れがあります。
さらに、ヒートショックと呼ばれる現象にも注意が必要です。ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が上がり、心臓や血管の疾患を呼び起こすこと。在来工法のお風呂では、冷たいタイル張りになっていたり、床や壁に断熱材が入っていないことも多く、室温と浴槽の中との温度差が激しくなるため、ヒートショックを起こしやすいのです。
また、建物への影響も無視できません。防水効果の低い在来工法で施行されたタイル張りのお風呂は防水性能が低く、湿気や水漏れにより柱や土台の腐食を招いてしまいます。また、水道管の劣化も同様に水漏れの原因となります。
人体にとっても建物にとっても、旧来のお風呂を使い続けるのは注意が必要と言えます。
リフォームでおすすめの施工内容は?
では、そうした古いお風呂のリスク・危険性も踏まえて、おすすめのリフォームプランをご紹介します。
まずはやはり、最近主流になっているユニットバスへのリフォームです。ユニットバスとは、床・壁・天井・浴槽まですべて一体となった浴室のこと。気密性が高く、外気の影響を受けづらいのがポイントです。
断熱材や浴室暖房、複層ガラスなどを組み合わせればより温かい空間をつくることができ、冬場でも快適に入浴できることはもちろん、ヒートショックのリスクも軽減することができます。
また、バリアフリー化のリフォームもおすすめです。転倒による怪我を防ぐ方法は多くあるので、特に高齢者のいるご家庭はぜひ導入しましょう。
具体的には、まずはやはり手すり。比較的手軽につけることができ、転倒防止や立ち上がるときの補助としても有効です。また、転倒を防ぐには段差を低く抑えるのもおすすめです。
ドアに関してできる工夫も多くあります。例えば、転倒したときの怪我のリスクを低減する、プラスチックや強化ガラスのタイプを使用する。また、筋力が弱った高齢者でも簡単に開け閉めできるよう、引き戸や折りたたみのタイプにするリフォームも人気です。
そして当然、リフォームするなら利便性も求めたいところですよね。追い焚き機能はもつろん、浴槽の温度を保ち続ける「魔法びん浴槽」、また浴槽を自動で洗浄してくれる「おそうじ浴槽」も近年注目を集めています。
古いお風呂のリフォーム。費用相場と注意点について
ここまで古いお風呂のリスクやおすすめのリフォームポイントについて紹介してきました。とはいえ、やはり気になるのは費用面ですよね。
在来工法のお風呂を最新のユニットバスにリフォームする場合、取り入れる設備にもよって幅はありますが、70〜150万円ほどが一般的な相場と言えます。
ただし、古いお風呂をリフォームする場合、浴室の移動や拡張を伴うご相談も多くいただきます。その場合、費用相場は100〜250万円ほどまで上がります。
もう一点、水漏れ等により床下や柱が腐食しているケースも少なくありません。程度により費用には幅がありますが、ある程度ご予算には余裕を持っておくとよいでしょう。
ある程度の支出を覚悟しなければいけないお風呂のリフォームですが、自治体の補助金制度や減税制度を使い賢く実施することもできます。
特にバリアフリー設備を設置する場合は、制度を活用しやすいので、自治体や地域のリフォーム会社に相談してみるとよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。古いお風呂は、利便性だけでなく安全面でもリフォームが勧められます。特に20年以上使用している場合は、ぜひリフォームによる機能性の向上を検討してみてください。