老後に備えたリフォームは、暮らしやすい間取りに。おすすめのリフォームプラン&費用相場について
老後の暮らしに備えて、バリアフリー化などのリフォームを考えている方は多いかと思います。
安全性を高めるためには段差の解消、手すりの設置などの設備面はもちろん重要ですが、合わせて考えておきたいのが、老後の生活を踏まえた暮らしやすい間取り。
この記事では、間取りにフォーカスしたおすすめのリフォームプランと、その費用相場を紹介していきます。
老後の生活を踏まえた、間取りの考え方は?
老後の生活は、若いころと比べて大きく変わるといってよいでしょう。まず、ライフスタイルの変化。子どもが自立して部屋が空いてしまったり、定年退職によって自宅で過ごす時間が増えたり。
また、身体機能の低下も避けて通れません。足腰が弱くなることで、階段の上り下りが辛くなったり、ドアの開け閉めにも疲れを感じてしまったり。若い頃はなんでもなかった動作も、一筋縄ではいかなくなってしまうのです。
これらを踏まえると、「子ども部屋など、使わなくなった部屋の利活用」そして「身体が衰えても暮らしやすい生活動線」が、老後の生活を踏まえた間取りとして重要なポイントになると言えます。
おすすめのリフォームプランと費用相場
さてここからは、上記の考え方を踏まえた具体的なリフォームプランと費用相場を紹介していきます。
壁の撤去
身体に負担をかけない導線は、「直線的に、楽に移動できること」がポイントとなります。狭く窮屈な廊下や、複雑な動きの必要な導線になっている場合は、壁を撤去してしまうのも1つの手段です。
費用は規模によって変わりますが、壁を撤去して床や壁・天井を部分的に補修するのみであれば20〜30万円程度で施工することができます。 ただし古い箇所を残さずに空間自体を作り変える場合は費用が上がり、50〜80万円程度が相場に。例えば子ども部屋をつなげて、シアタールームや客室など新しい空間とする場合が該当します。
開き戸から引き戸への変更
開き戸は、開けるときに身体の動作が大きくなってしまうため、老後の衰えた身体には負担となりがち。なので、バリアフリーの観点では小さい動作で開けることのできる引き戸タイプの扉がおすすめ。実際、高齢者向けの施設などでは、ほとんどの扉で引き戸タイプが採用されています。
開き戸から引き戸に変更する場合、ドアを取り替えるだけ・・・ではなく、壁も含めたリフォームとなるケースがほとんど。引き戸は扉を横に開閉する分、開き戸と比較して最低でも2倍以上の面積を必要とするからです。
ですので相場としては20〜35万円ほどと、壁を撤去する場合と似た費用感となります。
間取り全体を変更!フルスケルトンリフォーム
より簡潔な導線設計のため、風呂やトイレ、キッチンなど水まわりの配置変えを含めた間取り全体の変更を行う場合、間取り・内装を含めて全て変更するフルスケルトンのリフォームがおすすめです。
水まわりの配置換えは「ダクト」や「排水管」も関わってくるので、通常のリフォームでは移設できる箇所や方法が制限されてしまいます。加えて壁の撤去や扉の変更、段差や手すりの設置なども行う場合はどんどんと膨らんでしまうので、フルスケルトンの方が結果的に安くなるケースもあるのです。
費用は一戸建ての場合で600万〜2,000万円ほど、マンションで250万〜1,200万円と幅があるので、まずはリフォームの専門家に相談してみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?老後でも暮らしやすいバリアフリーな空間とするには、手すりなどの設備面はもちろん、間取りの設計がとても重要になってきます。
比較的お値打ちに施工のできる壁の撤去や扉の変更、フルスケルトンのリフォームまで幅広いプランがあるので、ぜひ費用面も踏まえて検討してみてください。