コンセント増設の完全ガイド|DIYの可否・費用・おすすめ業者まで徹底解説!
コンセント増設はどこに頼む?まず押さえるべき基本知識
「ここにコンセントがあれば便利なのに」と思ったこと、ありませんか?
でも、コンセントの増設は誰でもできるわけではありません。電気工事士などの有資格者だけが許可されており、無資格での作業は法律違反です。違反した場合、懲役や罰金刑を受ける可能性もあります。できる範囲とできない範囲を正しく認識して、危険な工事などを無知識で行うことはやめましょう。
コンセント増設、DIYでできるのはどこまで?
DIYでできること
ご自身でDIYできる範囲は、延長コードや電源タップの設置と、コンセントカバーの交換(配線に触れない場合のみ)です。それ以外の作業は、感電や火災の原因になる可能性があるため、たとえ小さな工事に見えても、必ず業者に依頼するようにしましょう。
DIYでできないこと
・壁内の配線工事
・コンセント増設
・差込口増設
・分電盤からの新配線
などは、もちろん専門業者でしか行うことはできません。 プロの業者であっても、度々感電事故などが起こってしまうような分野になりますので、動画などで知識を得たとしても、無資格の方が作業することは絶対にやめましょう。
電気工事の際に発生した事故例
・無資格者が感電した死亡事故例
無資格の個人がネットで購入した照明器具を取り付けようとし、配線の被覆を剥がしている際に感電して死亡した事故が報告されています。(OFFICE110 電気工事に関する知識より)
・有資格者が感電した死亡事故例
照明器具増設工事中、作業者が通電状態のケーブルの被覆を剥がしていた際に感電し、死亡する事故が発生しました。(製品評価技術基盤機構より)
コンセント増設の費用相場
コンセント増設の費用は、住宅の構造や配線の状況により変動します。 一般的な相場を知っておきましょう。
・通常コンセントの新設 10,000円〜30,000円
・差込口の増設(2口→3口) 5,000円〜15,000円
・エアコン専用コンセントの増設 20,000円〜50,000円
業者選びのポイント
資格と許可の確認
電気工事を行うには、電気工事士の資格が必要です。また、一定規模以上の工事を行う場合は、建設業許可が必要となります。当然ですが、業者のウェブサイトや名刺などで、これらの資格や許可の有無を確認しましょう。
実績と評判のチェック
過去の施工実績や顧客の口コミを確認することで、業者の信頼性を判断できます。特に、同様の工事を多く手がけている業者は、経験豊富で安心です。
見積もりの明確さ
見積もりは、工事内容や費用が明確に記載されているか確認しましょう。不明瞭な「一式」表記ではなく、項目ごとに詳細が記載されている業者を選ぶと安心です。
アフターサービスの有無
工事後のトラブルに対応してくれるアフターサービスがあるか確認しましょう。保証期間や対応内容を事前に把握しておくことが大切です。
現地調査の実施
信頼できる業者は、工事前に現地調査を行い、最適な工事プランを提案してくれます。現地調査を省略する業者は避けた方が無難です。
コンセント増設の方法と手順
最後に、コンセント増設の手順について簡単にご紹介しましょう。
ただし前述したように、手順を知ったからといって、資格を持たない一般の方が作業を行うのは御法度です。依頼した際に業者との会話が噛み合うようにすることが目的であり、あくまで内容を把握する段階にとどめておきましょう。
既存の配線から分岐する方法
既存のコンセントから電源を分岐して、新たなコンセントを設置する方法です。
・ブレーカーを落とす感電防止のため、作業前に該当する回路のブレーカーをオフにします。
・既存コンセントの取り外しコンセントカバーを外し、ネジを緩めて本体を取り外します。
・増設箇所の壁に穴を開ける新たにコンセントを設置する位置を決め、壁に適切なサイズの穴を開けます。
・配線の分岐既存のコンセントからVVFケーブルを使って電源を分岐し、新しい設置箇所まで配線します。
・新しいコンセントの取り付け配線を接続し、コンセント本体を壁に固定します。
・既存コンセントの復旧元のコンセントを元通りに戻します。
・通電確認ブレーカーをオンにし、新旧両方のコンセントが正常に機能するか確認します。
分電盤から新しい配線を引く方法
新たに専用の回路を設けてコンセントを増設する方法です。
・ブレーカーを落とす作業前に主幹ブレーカーをオフにします。
・分電盤の確認空きのブレーカーがあるか確認し、必要に応じて新たなブレーカーを設置します。
・配線の敷設分電盤から新しい配線を引き、増設するコンセントの位置まで配線します。
・コンセントの取り付け配線を接続し、コンセント本体を壁に固定します。
・通電確認ブレーカーをオンにし、新しいコンセントが正常に機能するか確認します。
エアコン用コンセント増設の注意点と手順
エアコンは消費電力が大きいため、専用のコンセントと回路が必要です。
・専用回路の有無を確認エアコン設置予定場所に専用のコンセントがあるか確認します。
・分電盤の確認専用回路がない場合、分電盤に空きのブレーカーがあるか確認します。
・専用回路の増設分電盤からエアコン専用の回路を新設し、設置場所まで配線します。
・コンセントの取り付けエアコンの仕様に合ったコンセントを取り付けます。
・通電確認ブレーカーをオンにし、電圧や極性が正しいか確認します。
最後に
何度もしつこいようですが、これらの作業はすべて電気工事士の資格が必要であり、無資格での作業は法律で禁止されています。安全のため、必ず専門の業者に依頼してください。
ご自身で業者を探すのも良いのですが、面倒な場合は、ご自宅の建築を依頼したハウスメーカーや、地元のリフォーム会社などにご相談されると良いかもしれません。
