マンションのリフォーム費用の相場とは?業者選びのコツや、知って得する情報もご紹介。
防犯上の利点や生活利便性などを考えて、戸建てよりも新築マンションの購入を検討される方も多いのではないでしょうか?
最近は住み替えを意識してマンション購入を選択する方も増え、購入者様から「中古マンションをきれいに改装してして住みたい」といった要望や、賃貸マンションオーナー様から「空室対策のために、今風のデザインや間取りにしたい」といった要望など、様々なリフォーム・リノベーションのご相談をいただくようになりました。
様々なリフォーム事例や内装デザインを見て、リフォーム・リノベーション後のイメージを膨らませるのは楽しいですよね。
ただ、具体的なイメージが湧くにつれて気になるのが「リフォーム費用」のことではないでしょうか。
この記事では、マンションリフォームにかかる費用の相場や、お得にリフォームをするための豆知識などについて解説したいと思います。
マンションリフォームにかかる費用の相場
当然ですが、どのようなリフォームをするのかによって費用は大きく変わってきます。
ご家族でお住まいの80平米の中古マンションを仮にフルリノベーションするのに、大体500〜600万円くらいだと捉えていただくとイメージしやすいでしょうか。
まずは、マンションリフォームの種類とおおよその費用感についてご紹介しましょう。
マンションリフォームの種類
キッチンのリフォーム | 60〜90万円 |
レンジフードの交換 | 10万円前後 |
浴室のリフォーム | 80〜100万円 |
トイレのリフォーム | 20〜30万円 |
洗面台のリフォーム | 20〜30万円 |
玄関リフォーム | 10〜20万円 |
リビングやダイニングのリフォーム | 30〜100万円 |
お部屋のリフォーム | 20〜40万円 |
床・フローリングのリフォーム | 60〜90万円 |
壁紙の張替え | 50万円前後 |
室内ドア交換1枚 | 5万円前後 |
全面リノベーション | 500〜600万円 |
どんなタイミングでリフォームが必要になる?
中には、ライフスタイルや好みに合わせて短いスパンでリフォームやリノベーションを行うお客様もいらっしゃいますが、多くは「経年劣化」による回復や復元を目的としたリフォームをご希望されるお客様になります。
築年数に応じてどんなリフォームが発生する可能性が高いのか、下記を参考にしていただければと思います。
築10年以内
- 壁紙の張替え
- 給湯器の交換
築10〜20年
- レンジフード交換
- トイレ交換
- 洗面台交換
築20年ほど経過すると、主に水回りのドアなどから劣化が進み壊れてしまったり、水まわり設備の汚れが落ちにくくなってきたりなど、トイレや洗面台などで気になる点が増えてくる頃ではないでしょうか。
またレンジフードの汚れなども目立ってきます。
築20〜30年
- キッチンリフォーム
- 浴室リフォーム
- フローリング
- 室内ドア交換
- 間取り変更
- 洋室⇔和室変更
築30年ほど経つと、どれだけ大切に住んでいても床・壁・天井などの汚れや破損がかなり目立つ頃になります。お子様やペットなどと一緒に暮らしていれば、かなり我慢できないほどのレベルになっていることも・・・。
中にはお子様が自立されたりなどで家族構成が変化するのもこのあたりかと。間取りの変更など比較的大掛かりなリフォーム需要が発生するタイミングと言えます。
築30〜40年
- 全面リノベーション
築40年近くなると、水まわり設備の交換時期が2度目に差し掛かる頃、配管などの劣化もそろそろ気にしておきたい頃です。
気になる箇所をひとつひとつリフォームするのも良いですが、状態によっては全面リノベーションを行ったほうが良い場合も。
デザインや間取りの変更はもちろん、目に見えない箇所の回復も視野においた、フルリノベーションをご検討されることをおすすめします。
賢くお得にリフォームするコツとは?
家の購入ほどではないとはいえ、数万円〜数百万円するリフォームは家計に重たいもの・・・。
希望するリフォームをできるだけ安く実現できるとしたら、それほど嬉しいことはありませんよね?必ず安くなる!とは言い切れませんが、知っておいてよかったと思えるようなリフォームのコツをご紹介します。
依頼先業者の選び方
依頼する業者を選ぶ前に、まずご自身のこだわりについて一度整理してみましょう。
とにかく安くリフォームしたい!という方。
とにかく費用を安く抑えたい方は、地元の工務店さんからお選びいただくことをおすすめします。
比較的リフォーム会社よりも費用が安く収まるケースが多く、もし昔からお付き合いのある工務店さんなどがいらっしゃれば、一度相談したり相見積もりを取ってみるのも良いでしょう。
ただ施工がメインの工務店さんなどの場合、デザインや設備などについての豊富な提案をあまり受けられない場合や、品質に対するばらつきなどもあるため、より安心感を得たい方やこだわりの強い方には合わない場合も考慮しておきましょう。
比較的安く、でもデザインや設備にこだわりたい!という方。
比較的安く抑えておきたいものの、デザインや設備にこだわりがあって、ある程度高い品質を求めている方は、地域の中堅リフォーム会社をおすすめします。
工務店さんよりも若干費用がかかる場合が考えられますが、専任のプランナーがお客様のご要望をお聞きして、お好みに合うデザインや設備を提案してくれます。
また、品質管理やお客様とのコミュニケーションもしっかりと行ってくれることが多いので、費用に対するメリットは十分にあるのではないでしょうか。
特に、業歴の長い会社や地域密着の会社、施工実績の多い会社や他の事業展開も行っている会社などは、メーカーや施工会社との関係性もよく、比較的柔軟な対応をしてくれることが多いため、参考にしていただければと思います。
費用は多少かかってもとにかく安心感が大事!という方
費用は多少高くても、企業ブランドでこだわりたい方や、実際にショールームなどで体感してから決めたい方には、大手リフォーム会社をおすすめします。
CMなどの広告宣伝やショールームなどのプロモーションを行っていることから、工務店や中規模のリフォーム会社よりは費用が高くなる可能性がありますが、実際の完成イメージをしっかりと持った上でリフォームの依頼を行いたいという方にとっては、安心して施工の依頼ができるように感じられます。
大規模なリフォームを検討する場合は、まずショールームでイメージを固めてから、業者選びを行うのも良いかもしれません。
知って得する、リフォーム費用を抑えるコツ
業者選び以外にも、知っておきたい減税制度やコツなどをご紹介します。
住宅ローン減税制度を利用する
100万円以上のコストを掛けてリフォーム工事を行う場合、通常は「住宅ローン減税」の対象になります。
- 住宅の引き渡し、あるいは工事完了から6ヶ月以内に自ら住居する場合
- リフォーム費用が100万円を超える場合
- リフォーム工事後の床面積が50㎡以上ある場合
- 住宅ローンの返済期間が10年以上の場合
- 年収が3,000万円以下の場合
上記の利用要件を満たす場合、減税の対象となります。
また省エネや断熱対策、バリアフリー目的などの場合も減税措置を受けることができます。また地域によっては補助金が受けられる場合もありますので、しっかりと調べておくと良いでしょう。
掛け率や割引率などを意識して選ぶ
メーカーとの取引が良好なリフォーム会社ほど、製品を仕入れる際の「掛け率・割引率」が高くなることが多いと言われています。
メーカーと長く取引をしている会社や、リフォームだけでなく新築戸建てや建築業などを行っている会社は、比較的有利である可能性が高いと言えるでしょう。
また製品についても同じことが言えるため、普及品で製造量が多い製品を選ぶほど値引き率が高くなると考えて良いでしょう。
設置する製品を自分で仕入れる
リフォーム製品を販売しているオンラインストアやホームセンターなども多くなってきましたね。
こういった手段で、施主であるご自身が購入して仕入れた製品を、施工のみ業者に依頼することで、場合によっては費用を安く抑えることができる場合があります。
手間はかかりますが、自分の目で判断したいという方は一度チャレンジしてみてもいいかもしれません。
ただしすべて自己責任となってしまいますので、施工可能かどうかの確認や、そもそも請け負ってくれる業者がいるかどうかの確認を事前に行っておくことをおすすめします。
さいごに
マンションには、リフォームできない部分も存在します。構造自体を変更するような施工は禁止されていることが多いため、まずは管理組合に確認することをおすすめします。
また、近隣の方々への配慮についても、予め意識しておくと良いでしょう。
どんなに小さなリフォームでも、劣化していた箇所が今風のデザインに生まれ変わったり、不便だったところが便利になったりと、リフォーム後をご覧になってお喜びいただけるのは、施工業者にとって本当に嬉しいことです。
そのために、できるだけスムーズで損をしない納得の行くリフォームを行っていただきたいですね。